アメリカ発相続・節税・投資・不動産相談室

2008年7月31日

株価と景気は人々の感情と期待に左右される

近頃どこのレストランでも、客が減って売り上げが落ちたと言っている。
ガソリン代や毎日必要な食料品が値上がりすれば、人々はまず外食の費用
を削るだろう。スターバックスも開業以来始めて赤字を計上したらしい。

株価も落ち着かない。株価というものは、投資家が事前にある予想をし、
その予想を上回る結果が出ればあがるし、下回れば下がる。いくら企業の
決算が悪化していたり、定期的に発表される経済指針や統計の結果が悪化して
いても、それが事前の予想通りであれば、あまり株価に悪影響は出ない。

今日は、株式投資のタイミングについて、テンプルトン卿という有名な
投資家が述べた言葉をご紹介しておきます。元は英語ですが、私が勝手に和訳しました。

ブルマーケット(強気の市場)は悲観論が優勢な時に生まれ、懐疑論の
中で育ち、楽観論に変わった時に頂点に達し、幸福感の絶頂の中で終焉を
迎える。悲観論が最高の時こそが買いのチャンスであり、楽観論が最高の時
こそ、売り時なのである。

今は、悲観論の真っ只中であろうか。とすれば、今は買い時である。
だが問題は、これが楽観論の時に変わるまで、あとどれくらいの期間
待たなければならないか、だろう。

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2008年7月30日

ブッシュ大統領が経済救済策に署名

ブッシュ大統領が、ついに経済救済策に署名した。政府系金融機関を
救済しなければならないというプレッシャーもあり、署名せざるおえ
なかったようだ。この法律の中で、直接私たち庶民にすぐ影響が出そ
うな点をいくつか抜粋してみる。

1)コンフォーミングローン上限の永久引き上げ

上限$625500までで、$417000か地域の中央値の115%のどちらか
高い方が上限となる。コンフォーミングローンの上限を超えると
ジャンボローンとなり、金利が高くなる。この上限が今年一杯の
期限付きで引き上げられていたが、その金額が調整されて、期限
が撤廃された。

2)初めて家を購入する人への、政府からの$7500ドルの無利子のローン

この$7500は「タックスクレジット」と表記されており、2008年の
4月8日から2009年6月30日の間に初めてのマイホームを購入した人
は、所得税から$7500を差し引くことができるというものだが、
(ただし上限は購入価格の10%まで)実際には、この金額は向こう
15年間に分割して返済せよということなので、「ローン」というべき
だろう。なお、過去3年間家を所有していない人は、初めて購入すると
みなされる。

3)家の差し押さえに直面している人の救済

サブプライムローンを貸した銀行に、借金の金額を家の現在価値の
85%まで減額させたうえで、政府の保証付の、30年固定金利のローン
にリファイナンスさせるというもの。ただし、この救済を受けた
人は、将来の家の値上がり分を、政府と半分づつ分けなければならない
という条件付。また、対象となるローンの上限は、$550400。

4)リバースモゲージの上限引き上げと条件の緩和、および借り手の保護

A.上限を$417000まで引き上げる(一部の地域では$625500まで)
B.リバースモゲージを借りて新規に家を購入できるようになる
C.CO-OPの住宅にもリバースモゲージが使えるようになる
D.銀行やモゲージブローカーの手数料が少し減る
E.リバースモゲージを借りさせて、そのお金で金融商品の購入を強制する
ことを禁止する
F.リバースモゲージの借り手が受けなければならないカウンセリングの
方法などについての規制の強化

(註 CO-OPというのは、法人が物件を所有し、居住者はその法人の
株主という所有形態で、今まではリバースモゲージの適用外だった)

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2008年7月27日

アメリカの生命保険を利用した相続対策

生命保険を利用した相続対策というと、相続税を支払う
資金を保険金でまかなうために、相続税の課税額相当の
生命保険を購入しておくという考え方が、多くの人が
まず考えられることだと思いますが、相続税は回避する
方法が色々ありますので、生命保険を利用して、次世代
に継承する遺産を増やすことのほうに重点をおいては
どうでしょうか?

アメリカでは、「ウェルス・トランスファー・ストラ
テジー」(Wealth Transfer Strategy=次世代へ
富を継承する手法)という分野は、特に富裕層を対象と
するファイナンシャルプランニングにおいて非常に重要
です。その手法は数多くありますので、徐々にご紹介
したいと思いますが、今日はそれらの方法のひとつとして、
一時積み立て即時年金(SPIA)と生命保険を利用した
方法を説明します。

預貯金や個人年金など、手をつける必要がない現金資産が
ある場合で、そのまま相続になってしまうと、相続税や
相続人の支払う所得税が多額にかかるという場合には、
その資産をSPIAと生命保険に変換することで、節税にも
なり、さらに相続人が受け取る遺産の価値を高めることが
可能になります。この方法の詳細はこちらからどうぞ。

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2008年7月23日

銀行の破綻はまだ続くのか?

今年になってからアメリカで破綻した銀行は5行で、2002年以降最も銀行破綻の
多い年ということになるようだ。銀行預金を保証する機関であるFDICによると、
現在、経営に行き詰っているとしてリストアップされている銀行がまだ90行あるそうだ。

昨日、新規に企業年金プランをスタートするある企業で、社員を集めての説明会を
行ったが、多くの人から、銀行に預けたり、ファンド会社に投資運用を任せる
お金の安全性についての質問が出た。どこかの新聞に、たんす預金(アメリカでは
たんすでなくてベッドのマットレスの下)が一番安全だというような風刺記事が
掲載されていたし、実際に私の顧客で、破綻したIndyMac 銀行に定期預金をしていて、
どうしていいのかわからないという人もいる。

IndyMac銀行は、数ヶ月前から、金利の高い定期預金を宣伝していたので、それに
つられてお金を新規に預けた顧客も多いようだ。ほとんどの銀行の定期預金の金利が
2%から3%という時に、5%とか6%という金利を宣伝する銀行は、疑ってかかる
必要がある。

今日は、住宅ローン貸付銀行の大手であるワコビア銀行から、モゲージブローカーに
よる仲介部門を7月25日付けで閉鎖するという通知が来た。IndyMac銀行も、
破綻の直前に同様の通知をし、その後すぐFDICの管理下に入ったので、もしかしたら
ワコビアも危ないのだろうか? いずれにせよ、銀行のトラブルはまだしばらく続き
そうだし、中古・新築住宅とも、販売件数が回復するきざしはないので、アメリカの
不動産業界の低迷は来年後半まで続くだろうと思う。ということは、消費の回復も
景気の本格的な回復もまだまだ先のようだ。

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2008年7月18日

住宅価格が下落したら固定資産税の見直し申請を

カリフォルニア州の多くの地域で、まだ住宅価格の下落が続いている
が、固定資産税の基準となる評価額が、実際の市場価格より高く評価
されているという方も多いのではないだろうか。そのような場合には
評価額を下げてもらうように、見直しを申請できる。

固定資産税(プロパティータックス)は、家が売却された時点で、その
販売価格を基準に決められ、その後毎年1?2%づつ騰がっていく。
固定資産税は、7月1日から翌年の6月30日を会計年度として課税される
が、毎年1月1日に評価額の見直しがされて、翌会計年度の課税額が決定される。

そこで納税者が固定資産税の請求書を受け取った際に、それに記載されて
いる評価額が実際の市場価格より高いと思う場合には、該当する不動産が
ある郡のアセッサー(Accessor)に、所定の用紙を使って評価額の見直し
を申請する。この申請期限は、その年の12月31日で、申請用紙は、
ほとんどの郡でアセッサーのウェブサイトからダウンロードできる。

また、申請の際は、1月1日の時点で、市場価格が課税評価額より低かった
ことを証明する資料を添付することが推奨されている。そのような証明資料
として郡のアセッサーが求めているのは、1月1日から3月31日の間に
売却された同等の不動産最低2件分の記録である。売却された不動産の記録は、
その地域を専門としている不動産エージェントに頼めば、無料で作成してくれるはずである。

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2008年7月16日

保険会社対銀行、お金を預けるならどちらがより安全?

また銀行が破綻して取り付け騒ぎが起きている。政府系の2大住宅ローン
金融機関も危機に陥っており、いよいよ10年前の日本の金融危機のようになるのだろうか?

さてこのような金融不安が起こったときに、銀行に預金したお金は
10万ドルまでは何があっても安全が保証されているから安心
だというのが、一般の人々が信じていることである。

確かにFDICに加盟している銀行であれば、預金は預金者一人
につき$10万ドルまで、FDICが保証する。しかし、FDIC
とは政府が運営している機関でも何でもなく、銀行がお金を出し
合って運営している会社に過ぎない。そして加盟銀行がFDICへ
積み立てている金額は、預金者から預かっているお金1ドルに対して
およそ25セント程の金額だといわれている。複数の銀行が相次いで
破綻し、FDICに十分な資金がなければ、全ての預金者への返金はできない。

一方生命保険会社の固定年金にお金を入れた場合、銀行の場合と異なり、
保険会社は連邦法によって常に顧客の預金以上の金額をリザーブとして
保有していることを義務付けられているので、保険会社が破綻した場合
に預金者のお金が全額返金される可能性は銀行の場合よりはるかに高い。
保険業界の平均リザーブは常に115%を上回っており、預金者からの
$1ドルの預金にたいして$2ドルがリザーブされているのが普通だと言われている。
ということは、保険会社が潰れても顧客のお金は100%戻ってくる
ようになっている。(変額年金など株式市場に投資している商品の場合は
事情が異なるので注意)また保険会社の場合は、FDICのように、
保証が上限$10万ドルに限定されてはいない。そして保険会社の
ほとんどは、リインシュアランスといって、超過クレームが起こった
時のための保険をかけており、最悪の場合のセーフガードも整っている。

さらに生命保険会社が銀行と大きく異なるもうひとつの点は、固定年金
として預かったお金の投資方法についても、連邦法によって厳しく制限、
監督されていることである。すなわち、銀行のように、預金者から預かった
お金を、リスクの高いサブプライムローンとして貸し出すというような
ことはできないようになっている。

このように、保険会社にお金を預けた方が銀行に預けるよりも安全度が高い。
もちろん銀行には銀行の役割があり、保険会社の役割とは異なる。
しかし安全度という点で、一般に銀行の方が安全と信じられているのは間違っているのである。

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2008年7月15日

親子の間でもお金の貸し借りは、、、

最近下記のようなご相談を受けた。
日本人のご夫婦で、妻の母親から頭金を借りて十数年年前に住宅を購入した。
昨今のアメリカの住宅市場の混乱もあって、母親は最近心配になり、
住宅ローンの返済状況を見せて欲しいと要求。最新の明細書を見て、
残高が最初に借りた金額より増えているにびっくりし、これではもう信用
ならないと、住宅の名義に自分の名前を入れるか、売却して貸したお金を
返済して欲しいと言い出した。娘夫婦としては、今は家を売るのが難しい上に、
売れたとしてもかなり安くしか売れないので、なんとかほかの方法で解決
したいということで、私のところへ相談にみえた。

家の名義に母親を加えれば、贈与になってしまい、IRSに申告しなければ
ならず、日本で贈与税が発生する可能性もある。また家の名義に母親を
入れることは、将来売る時に面倒になるばかりか、エステートプラン上も
お勧めはできない。そこで、家に第二抵当をつけ、家を売却したときに
母親から借りた頭金に利息をつけて返済できるようにすることをお勧めした。

しかしこの件、実は夫の方が今から2年前の不動産価格がピークの時に、
住宅ローンの借り換えをして、その際にかなりの大金をキャシュアウト
していたようだ。これは、私がタイトルの記録を調べて判明したのだが、
妻と妻の母親には内緒だったらしい。

身内でもこういうことがあるから、お金の問題ははっきりしておくべきだ。
ご両親が子供夫婦の家の購入を助けるのであれば、お金をまるっきりあげてしまう
場合で、いっさい口を出さないということならいいが、貸すのであれば、いくら
実の親子でも、口約束ではなくて、ちゃんとした書面を取り交わして、登記して
おくほうが、後々の揉め事を避けられるし、万が一、夫婦が離婚したような場合
にもちゃんと清算ができる。

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2008年7月14日

日本人未亡人の問題

日々相談を受ける中で特に心が痛むのは、高齢の日本人のご婦人で
収入も財産もほとんどなく、英語ができないという人の場合である。
夫の方が先に亡くなる場合が多いから、必然的に高齢者には女性が
多くなる。また、アメリカに長く住んでいた日本人でも、専業主婦
だった女性の場合、英語ができない人が非常に多い。夫がアメリカ
人だった場合でさえも、英語をあまり覚えなかったという女性がかなり
いる。(夫婦間の意志の疎通は言葉が通じなくてもできる場合が多いようだ)

このような未亡人で、夫が大きな財産を残してくれた人か、夫が
軍人だったとか政府関係の機関に勤めていたために、夫の死後も
十分な年金や医療保険が受けられている人は非常にラッキーだが、
そうでない女性たちで、英語が話せないために、まわりの人々に
騙されたり、ソーシャルセキュリティーとか、生活保護とか、
メディカルなどを受ける権利があるのに手続きができないとか、
中にはクレジットカードのシステムが全くわかっておらず、使って
も支払いをしないでクレジットがめちゃくちゃになっている人など
もいる。また、多少の預貯金がある人で、不正直なファイナンシャル
プランナーに騙されて、非常に不利な投資に大切なお金を入れてしまい、
引き出すことができなくなって困っているというケースもある。

日本でも高齢者をターゲットにした詐欺が横行しているとか。日本語で
生活できる日本にいてさえも騙されやすい高齢者。アメリカで、英語もできずに
生活している日本人高齢者が、詐欺師にとっていかに格好のターゲットか。
私たちの小さな力ではどうにもできないと感じる。

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2008年7月11日

借金が多い人のほうが得をする?

今週はパサデナに本社を置く中堅住宅ローン会社が、モゲージ部門を
大幅に削減して4000人を解雇するというニュースで始まった。その後
ローカルの小さな銀行が破綻寸前といううわさが広がり、全米でも
金融機関のトラブルはまだまだ悪化しているようだ。

差し押さえ件数も一向に減らないので、政府の指導もあって、銀行は、
返済不能に陥っているホームオーナーをなんとか助けようという努力をし始めている。

さて皮肉なことに、差し押さえに直面したオーナーのうち、ローンの
残高が多いケースほど、銀行はなんとか優先的に援助しようと努力し、
残高が少ないケースは、そのまま競売にかける傾向がある。というのは、
残高が多ければ、競売にかけても売りにくいし、全額の回収は困難なので、
なんとかしてそのまま返済を続けてもらったほうが銀行にとっては得だからである。
反対にローン残高の少ない家は、売却して借金を回収することになんら問題
がないので、あえてオーナーを助けようとはしないのである。

ローンの元本をなんとか早く減らそうと、毎月の収入の中から苦労して
多めに返済をした人が、失業など何らかの理由で収入が途絶えたことにより
返済を怠ると、銀行は今までその人が余分に返済していたなどということは全く
考慮してはくれない。むしろ、多めに返済して元本が減っている分、元本が
そのまま残っている人よりも早く差し押さえられて競売にかけられてしまう。
だから、毎月少しでも多めに返済などということはせずに、ローンの返済は
決められた金額だけ払い、多めに返済できるお金があるのなら別の方法で
貯蓄しておいたほうがよっぽど賢いのである。

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2008年7月8日

血圧の薬は製薬会社の陰謀か?

最近、親しい人が突然入院して連絡がとれなくなった。家族の
話では下痢と嘔吐が続き、緊急病院へ連れていったら入院になった
とのこと。その人と昨日1週間ぶりに連絡がとれ、血圧を下げる薬
の副作用で腎臓が機能不全になったのが原因だったとのことだ。

健康保険や生命保険を申請する人の中に、コレステロールを
抑える薬か、血圧を下げる薬を常用している人が非常に多い。
50歳以上の男性の申請者のうち7割以上は、どちらかを服用して
いると言ってもよいくらいだ。

なぜこんなに多いのか?血圧とコレステロール値の基準は、過去
何度か引き下げら、それによって高血圧、高コレステロールと
診断される人が大幅に増えたというが、それは薬を売るために製薬会社
が圧力をかけてしたことではないのか?

医者に薬を処方されれば誰でも信用して服用してしまうけれども、血圧
を下げるために、あるいはコレステロール値を下げるために薬を服用し、
その薬のために内臓を壊してしまったら元も子もないではないか?

テレビで薬ののコマーシャルが流れると、副作用について長々と説明が
つく。やせるための薬や眠るための薬について、心臓に障害が出るかも
しれないとか言うのを聞くと、苦笑せざるおえない。

医療費が高騰の一途をたどる昨今、安易に薬に頼らず、生活の改善に
よって健康を維持するように子供のうちから教育をすることは
国の将来にかかわる重要課題だと思う。相続、節税に関係はないけれど、
今日は最近強く感じたことを書きました。

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