アメリカ発相続・節税・投資・不動産相談室

2008年4月29日

フォークロージャー物件の急増

フォークロージャー(差し押さえ)物件の増加が深刻です。
フロリダ州では、バイヤーがバスツアーを組んでフォークロー
ジャー物件の買取に来ているそうですが、ここカリフォルニア州の
内陸部でも、同じようなバスツアーが連日行われており、1回の
ツアーで3件から4件の売買契約が成立するらしいと、ニュースで
言っていました。サブプライムローンの返済額が上がる、いわゆる
「リセット」のピークが、今年の8月から10月にかけて起こる
と言われていることを考えると、まだまだ今後もしばらくは、
差し押さえ件数は増えるのであろうと思います。私達不動産
業者あてに、フォークロージャーやREO物件の取り扱い方を
教えるセミナーの勧誘のEメールが毎日数件届きますし、
一般の人向けにも、参加料金$90ドルから$300ドルまで、
さまざまの金額で、フォークロージャーでお金を儲けようという
セミナーの広告が、LAタイムズなどの新聞に大きく出ています。

現在私が物件を売りに出しているレドンドビーチという市で見て
みますと、去年の春頃までは、差し押さえの件数は、せいぜい
1ヶ月に2件前後でした。ところが、今年の2月に20件、3月
に20件、4月には今日までで13件が新たに差し押さえに
なっています。レドンドビーチ市は名の通りビーチに近い高級
住宅街であり、不動産価格もそれほど下がっていないエリアで
あるのに、それでもこれほどの数の差し押さえが出ています。

差し押さえに直面しているホームオーナーにとって、今回政府
から還元される税金など、焼け石に水だろうと思います。
ガソリン価格も1ガロン4ドルを超え、牛乳も卵も値上がりと
なると、一定額のペイチェックで生きている一般庶民には暗い
話題ばかりのようですが、アメリカの底力で乗り切ってもらい
たいものです。

フォークロージャー法律用語の解説のページをご用意しました
ので、フォークロージャーで一儲けしようという方はご参照ください。
http://www.californiafudosan.com/foreclosure.html

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2008年4月26日

不動産関連業界の不況はどこまで悪化するか?

米国不動産の不況が、じわじわと関連業界に浸透して影響が
出てきたのを感じる。私の顧客で、建築関係の会社を経営
している人から、会社の経営が不振のため、会社の年金
プランを全面的にとりやめるにはどうしたらよいかという相談
を受けた。また別の顧客は、プラミング(配管関係)の会社の
経営者で、40人の社員を抱えているが、業界の不審で今年
に入ってから新築工事の契約が3件しかとれておらず、早急
にかなりの人数のリストラと、社員の健康保険などの福利厚生
プランの縮小をしなければならないとのことで頭を抱えている。

また、知り合いで、主に企業の事業責任保険を取り扱っている
保険業者の話では、ジェネコン、サブコンを含めた建築関連の
業界全体と、不動産関連業界全体で、かなり深刻な経営状態に
ある会社が急増しているとのことである。これらの会社の倒産
やリストラがどれくらいの規模になるのかわからないが、地域
の経済への影響が心配だ。

アメリカのサブプライム問題は元をたどれば、日本の超低金利
政策が原因だというような説を最近雑誌で読んだが、そもそも
何が原因で、何と何が連動していて、今後どこにどんな影響が
出て来て、結果はいつどう出るのだろうか。

アメリカでは来週あたりから、納税者全員にブッシュ政権から
の税金の返金が始まる。一人$600ドル、夫婦で$1200ドル、
子供一人につき$300ドル…さてこの税金の返還が、ブッシュ
大統領の言っているような景気刺激になるのかどうか…

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2008年4月23日

家を買いたい人にとっては今が最高の時

私が住んでいるロサンゼルス郊外の住宅街では、去年、不動産市場が
明らかに落ち込み始めてからもなかなか家の価格は下がらなかった。
しかし最近になって、売り物件が売れ残ってどんどん在庫が増えて
いるのがわかる。

今は売るのには悪い時期だとはわかっていても、売らなければならない
事情を抱えた人達は必ずいるものだ。新築住宅を建てたものの売れ残っ
て困っている建築業者もいる。今は、じっくり腰をすえて家を探そうと
いう買い手にとっては、大きなチャンスだといえる。売り手側は売れな
くて困っているので、買い手からの色々な交渉に前向きに応じてくれる。
住宅が飛ぶように売れていた時期にはほとんど死語になっていた、
Seller Carry Backとか、Lease & Optionなどが復活してきている。

昔は、購入資金が足りない買い手は、さまざまなクリエィティブな方法
で頭金を都合したり、お金でない物も購入資金の代わりにあてるなど、
不動産取引には「楽しい」ことがたくさんあった。それが不動産ブーム
が始まって売り手市場となり、銀行もどんどん融資基準を緩めて誰でも
住宅ローンが組める状態になると、売り手も買い手も不動産業者も、
誰も頭を使う必要がなくなった。

そのようなクリエィティブさが、またこのところ必要とされる
市場になってきた。先月お世話した買い手は、ローンがおりずに
希望の新築コンドを購入できなかったのだが、売り手である建築業者
が、かなり買い手に有利な条件で、リース&オプション契約での購入
を認めた。別の買い手は、銀行の貸し渋りで追加の頭金を要求された
が都合できず、売り手が、Carry Backすることになった。(Carry
Backとは、売り手が買い手の資金の不足分を、家に第二抵当権を
つけて貸すこと)

Carry Backが増えると、Carry Backされたセカンド・ノート
(第二抵当権)の売り買いの市場がまた復活してくるはずで、
これもとてもおもしろいビジネスになる。

さて私も、昔読んだ、ロバートアレンの「No Money Down」でも
読み直してみようかと思っている。

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2008年4月18日

子供を財産の名義に加える危険

前回のブログに、息子を不動産の名義に加えたために損害を被った
母親の例を書きましたが、財産の名義に子供を加えることには、
次のような危険もあります。

もし子供が先に亡くなってしまった場合、親は自分自身の財産を
相続することになる。

何かの変更をしたい場合、たとえば不動産を担保にローンを組む
とかリファイナンスをするとか、または株や投資信託などの金融
資産の投資内容を変更したいなどの場合、いちいち子供のサイン
をもらわなければならない。

子供が結婚して、その後万が一離婚することになった場合、離婚
により分割する財産に、親と共同名義で所有している財産も含ま
れてしまう。

子供と親の仲がうまくいかなくなることは往々にしてあることで、
そのような事が起こった場合に、子供との間で共同名義にした
財産についての揉め事が起こる可能性がある。

ジョイントテナンシーという、財産の共同名義の方法について、
今回で3回書きましたが、どの局面から考えても、子供をその
まま名義に加えるより、名義はリビングトラストにして、子供を
相続人にしておいた方が、うまく解決できると思われます。
ジョイントにすることはトラストを作ることより手軽で簡単では
ありますが、あとあと問題が起こった場合の経費やストレスを考える
と、トラストにしておくことが賢明な場合がほとんどだと思います。

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2008年4月16日

息子を不動産の名義に加えたために財産を失った母親

先日このブログで、ジョイントテナンシーの欠点を述べた
ばかりですが、これに関連してアリゾナ州で実際に起こった
事例をひとつご紹介します。

ある母親が、長年所有していたコンドミニアムの名義に息子を
加えました。このコンドはテナントに貸しており、母親が
賃貸収入を受けとり、家の税金や諸経費も全て支払っていま
した。息子を名義に加えた理由はプロベートを避けるためです。

さてこの息子は所得税を滞納していたため、IRS(米国
の税務署)から訴えられて敗訴し、コンドミニアムは
強制的に売却されてIRSが滞納した税金を徴収しました。
母親には、売却して出た金額の半分が支払われました。
母親はIRSを相手取って訴訟を起こし、息子の名義を
加えたのは相続対策のためであり、実際には自分が100%
所有しているのであると主張しましたが認められませんでした。

ジョイントテナンシーとして誰かを名義に加えることは、
法的に半分の権利を譲渡することになりますので、いくら
自分の子供だとしても、慎重に検討して行いましょう。

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2008年4月15日

健康保険がない高齢者の悲惨

アメリカには日本のような公的な健康保険がない。国民は皆
民間の保険会社から健康保険を買う。勤務先で健康保険を
提供してくれている場合は保険料の一部を給料から天引き
で支払うのが一般的である。

さて、65歳になるとやっとメディケアという公的健康保険
に加入できる資格が得られる。アメリカの公的年金を受給
する資格のある人は、メディケアの保険料のうち、入院など
の医療費の分は無料だが、普通の医者にかかる分の保険料は
年金から差し引かれる。また、メディケアには処方箋薬は
含まれていないので、その分は自分で保険を購入しなければ
ならない。

本日相談に来た日本人男性は77歳で、アメリカに来てから
ずっとアパート経営で生活を支えて来たということで、所得税
の納税はしているが、年金を受け取るための10クレジットという
資格に足らないため年金は受給できず、メディケアに加入する
には、1ヶ月夫婦で$1200ドル(1ドル100円として12万円)
の保険料を支払わなければならないとのことである。

奥さんは身体に障害があるが、ご夫婦にはアパートと多少の貯金が
あるため、低所得者用のメディカルという保険の受給資格は得られ
ない。しかしアパートの賃貸収入だけでは保険料を支払うことは
できず、貯金をとりくずすことになるので、加入するかどうか
決めかねているうちに、奥さんが救急病院へ運ばれて6日間入院
することになってしまい、手術も治療もなく連日検査をしただけ
で6万ドル(600万円)以上の入院費を請求されたとのことである。

この国の医療費は殺人的に高いうえに、保険制度が整っていない。
しかも医療費は、庶民の所得の上昇率をはるかに超えるスピード
で毎年上昇を続けている。世界一の先進国アメリカとして、今後
是非、健康保険の問題を国で解決して欲しいと願うばかりだ。

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2008年4月14日

アニュィティ(個人年金保険)販売についてのメディア報道について

昨夜のアメリカの主要テレビ局で、保険のセールスマンが、
高齢者の自宅を訪問し、早期解約違約金などをはっきりと
説明せずにAnnuity(個人年金保険)を売る様子を、隠し
カメラで撮影して暴露するという番組をやっていました。

アニュィティについては以前からネガティブな意見を述べる
専門家がおり、メディアもそういった人達の意見をこぞって
報道して来ましたが、アニュィティの優れている点とか、
アニュィティによって助かった、老後の生活を豊かに送る
ことができた、など実際にアニュィティを購入して喜んで
いる人たちの意見は全く報道されません。

今回の番組も、一部の悪いセールスマンによって被害にあった
ケースを報道することはいいのですが、それによって、
アニュィティという金融商品が悪い商品で、さらには保険の
セールスマンは皆悪徳で、手数料を稼ぐために高齢者をだま
しているというような印象を与える構成になっていました。

さらに、番組で取り上げられていた商品は、アニュィティの
中でも、特に解約の違約金が高く、違約金がかかる期間も
非常に長い商品で、私は全く取り扱ったことのない商品ですが、
この番組を見たほとんどの人たちはきっと、アニュィティ
というものはすべてこのような違約金がかかるものなのだ
と思ってしまうでしょう。

番組で取り上げられていた、Index Annuityという種類の
アニュィティは、現在、証券のライセンスのない保険セー
ルスマンでも取り扱える商品だというような業界の事情や
問題で、今後解決が必要な点もありますが、大半の保険
エージェントやファイナンシャル・アドバイザーは、
厳しいバックグラウンド調査を受け、試験に合格し、
資格を維持するために定期的に講習と試験を受けて、常に
勉強し続けているプロであり、勤労世帯の人たちが一生
かけて貯蓄した財産が生涯不足することなく、豊かな老後
がおくれるように指導することが、このようなプロ達の
仕事であり使命であることも、ぜひ、メディアはとり
あげて欲しいものです。

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2008年4月11日

ジョイントテナンシーの利点と欠点

ジョイントテナンシー(正式にはJoint Tenancy with
right of survivorship 以下ジョイントと呼ぶ)とは、
不動産などの財産を複数の人が共有する場合の名義の
登録方法のひとつです。夫婦で家を所有する場合には、
ジョイントにするか、コミュニティプロパティにするか、
リビングトラストにするのが一般的です。ジョイント
での所有には利点と欠点がありますので注意が必要です。

まず最大の利点は、プロベートを避けることができる
ことです。ジョイントテナンシーの所有者の一人が
死亡した時には、プロベートなしで残りの所有者に名義
が移行します。

主な欠点は、一人が誰かに訴えられて裁判で負けたり、
負債を負ったり破産宣告をすると、財産全部を失う
可能性があること、一人目が亡くなった時点ではプロ
ベートは避けることができますが、最後の所有者が亡く
なった時、またはジョイントで所有していた夫婦が
一緒に事故で亡くなったような場合にはプロベートに
なってしまうことがあげられます。

さらに、一人目が亡くなった時に、その財産の価値全部
が亡くなった人の遺産とみなされますので、遺産の価値
次第では、遺産税が課税されます。

また、配偶者の死後、遺された夫または妻が、将来の
プロベートを避ける目的で子供をジョイントテナントと
して名義に加える場合がありますが、これをしますと、
万が一リバースモゲージを借りたい時に借りれないこと、
子供の名前を加えた時点で、半分を子供に贈与したことに
なること、また親の死亡後、子供が「ステップアップ
ベース」(税金を計算するための取得価を贈与された
時点の時価にできること)が使えず、親が取得した時の
価格が取得価とみなされてしまうので売却益が多くなって
しまうこと、などの注意点を良く検討したうえで、できれ
ば税務専門の弁護士と相談の上で決めることが重要です。

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2008年4月8日

相続プランの内容を生前に相続人に話しておいたほうがよいか?

先週、次のようなご相談を受けた。
他州に住んでいてあまり行き来のなかった高齢の
母親がつい最近亡くなった。母親は前夫の死後
再婚しており、再婚相手とその娘が同居していた。
母親は不動産や株式、預金などの財産を所有していて、
その財産は再婚前からの彼女の個人財産だった。
私のところに相談に来たのは亡くなった女性の実の
娘さんで、彼女は、母親が再婚してからリビングトラ
ストを作ったと聞いており、トラストの相続人は実の
娘である彼女と、再婚相手の男性との2人で、それぞれ
に50%づつになっていて、後任のトラスト管理人
(Successor Trustee)は再婚相手の娘さんになって
いると聞いたような気がするが確かではないとのこと。
母親が亡くなった後、母親の再婚相手にリビングトラスト
のコピーを請求したが見せてくれる気がないようだとの
ことで困って相談にみえた。

トラストの内容はプライベートなものであり、どこにも
登録されていないので当事者にしかわからない。
トラストを作成した弁護士は、作成を依頼した人
(この場合母親)か、Trusteeの許可がない限り、たとえ
相続人からの請求であってもトラストの内容を明かし
たりコピーを渡すことはできない。この女性の場合、
最悪の場合は裁判に訴えなければならないことになる。

自分の相続プランを相続人に話しておいたほうがよい
かどうかは、その人の信条、家族関係、相続人の年齢や
続柄など色々な条件によるだろうが、この事例のような
家族関係の場合、問題が起こることが予測できるので、
お母さんは生前にリビングトラストのコピーを実の娘
さんに渡しておくべきだったと思う。

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2008年4月6日

終身型生命保険の基本理念

今日は詩を一遍ご紹介します。作者不明で、原文の
英語を私が日本語に訳したのですが、生命保険、
特に終身保険の真髄を述べていると思います。

私は生命保険証書です
私はただの紙です
私は支払いの約束をする紙です

私はあなたが夢を実現し一生経済的に困らないように援助します
私はあなたの子供たちの教育を支えます
私はあなたの貯蓄です

私の価値は時とともに増えて行きます
私はあなたがどんな理由であれお金が必要な時にはお金を貸します
私はあなたの住宅ローンを返済することもできます

私はあなたに生きる楽しみと尊厳を持って死ぬ権利を提供します
私はあなたが以前には持っていなかった現金資産を構築します
私はあなたのビジネスの継続を保証します
私はあなたの企業家としての投資を保全します

私はあなたがよき父親であり夫であること、または
よき母親であり妻であることの確固たる保証です
私はあなたの経済的自立と自由の宣言書です
私はただの高齢者と、高齢な紳士淑女との違いを生みます

私は病気、怪我、老齢、死によりあなたの家庭の収入が
止まったときに現金を提供します

私は、あなたが分割払いで買うことができて、あなたの
家族が返済を完了しなくてもよい唯一の物です

私があなたの愛する家族に支払うお金は、あなたの
債権者が取り立てることができないように法律で守られています

私はあなたの家族に尊厳と心の平和と安定をもたらします

私は車輪が回転しモーターが動き続けるための資金を提供します

私は、万が一父親や母親が欠けても、子供達が幸せな
ホリディを迎えられるように経済的保証を提供します

私は家庭のガーディアンエンジェルです

私はライフインシュアランスです

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2008年4月5日

サブプライムローンを借りた人の救済の是非

サブプライム問題で、高金利のローン返済ができなくなり、
家の差し押さえに直面している人達を政府が何らかの方法で
救済するべきかどうか、議論がうずまいている。政治家や
専門家の意見も、救済するべきとする人と、自分の経済力
以上の買い物をした人のために国民の税金を使うべきでは
ないとする人と、まっぷたつに分かれているようだ。

私としては、複雑な心境だ。確かに、返済ができなくなる
のが明らかなローンを組んで家を買った人達や、リファイ
ナンスして捻出したお金で新車や大型テレビを買った人達
は自分でその責任をとるべきだと思うし、ちょっと頭を使
って考えれば、そんなことをしていて家計の収支が合うは
ずがないことがわかったはずだ思う。しかし、サブプライ
ムローンを仲介したローンブローカーたちの中には、おそ
らく、借り手の無知をいいことに、ローンの内容を正確に
説明しないまま、ほとんど「めくらサイン」をさせた人達
が多くいたのではないかと思う。というのも私もその昔、
同様の手口にひっかかって、ひどいローンを組まされたこと
があるのだが、ブローカーの手数料やその他のローン費用、
金利がどのように上がっていくか、何年間は借り換えは
できない、などの説明がいっさいないまま、数十枚の契約
書にただただサインをさせられた。何年もたって、ローン
の仕組みについての知識ができてから書類を見直してみて、
自分が何と無知で馬鹿だったかとあきれてしまった。

サブプライムローンを借りた人達も、「毎月$1000の返済
で家が買える」というような説明だけ受けて、他の条件は
一切聞かされずに契約したのだとしたら、詐欺にひっかかっ
たと言えるのかもしれない。そもそも、ローンの仕組みとか
家の買い方とか、そういったことは学校では教えないし、
全く知識のない人にとっては、途中から返済金額が上がる
とか、金利は変動するとか、もし家の価値が下がったら
借り換えもできないとかいう事は、説明を受けない限りは
予想することもできないことだったかもしれない。

サブプライム問題の影響で、業界は現在「貸し渋り」状態に
あるが、ただ単に融資基準を厳しくするのは手落ちだと思う。
消費者がローンの内容を正確に理解できる仕組み作りが
最も大切ではないだろうか。

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2008年4月3日

アメリカの公的年金の問題

アメリカの社会福祉事務所は2006年に、ソーシャルセキュリティー
(公的年金)の資金が2040年に底をつくと発表した。そして去年の
4月には、底をつくのは2041年と修正した。先週の火曜日にこれを
裏付ける報告が発表され、それによると、2007年12月31日の
時点で$2兆ドルの残高がある年金資金は、やはり前回の発表どおり、
2041年にゼロになるそうである。これが即、年金がもらえなくなる
ということではないが、おそらく、国民一人一人が受け取る金額は、
現在予定されている金額の78%以下に減額されるようである。

一方、メディケア(高齢者用の国の健康保険)はもっと深刻な資金
不足に直面している。メディケアは国民が納める税金でまかなわれて
いるが、2008年以降は、メディケアの支出が税収入を上回ると
みられている。現在メディケアの信託口座にある残高は、2019年
には底をつくと見られることから、この問題は深刻だ。国の医療費
予算は国家予算の14%にのぼり、グリーンスパン前FRB議長は、
医療費問題はアメリカの経済にとって、モゲージや住宅市場の
問題を上回る、最も大きな脅威だと言ったそうだ。医療費問題
を解決するには、おそらくまずメディケアのベネフィットが
削られて高齢者の自己負担が増え、次には増税になるに違いない。

ソーシャルセキュリティーにしても、メディケアにしても、
今現役の勤労者たちが引退する時には、あてにはできないことは
確かのようで、そうするといっそう、自分自身で引退後の生活を
支えるための資産計画が重要になってくる。「なんとかなるだろう」
とか、「最終的には誰かがめんどうみてくれるだろう」という考えは、
いっさい捨てたほうがいい。

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