アメリカ発相続・節税・投資・不動産相談室

2008年5月14日

米国市民でない夫婦間の相続税対策に、QDOT

米国の税法では、夫婦のどちらかが死亡したときは、夫婦間控除(マリタルディダクション)というルールが使えるので、相続税はかかりません。しかし、遺された配偶者が米国市民でなく、永住権保持者やビザ保有者だった場合、この夫婦間控除は適用されませんので、相続税がかかる可能性があります。これは、夫の死亡後、遺された妻が米国市民でない場合には、財産を持って祖国へ帰ってしまう場合が少なからずあり、米国の税収入の損失になることから、それを防ぐために制定された法律らしいです。

さて、リビングトラストにQDOT(Qualified Domestic Trust)というトラストを追加でつけておきますと、夫が死亡したとき、QDOTに遺産を移すことで、夫婦間控除と同様の控除を受けることができ、相続税の支払いを妻の死亡時まで繰り延べすることができます。

ただしQDOTが正しく機能するためには、QDOTのトラスティー(Trustee, トラストの管理人)となる人は米国市民でなければなりません。すなわち、夫が死亡したあと、後任のトラスティーになる人として、誰か、米国市民権を持っている人を指名しておかなければなりません。家族や親戚に米国市民がいない場合は、会計事務所とか弁護士事務所でトラスティーになってくれるサービスをしている場合がありますし、トラスティー専門の会社もあります。

QDOTを使うことにより、米国市民でない夫婦でも、市民と同じように、夫婦間の「マリタルディダクション」すなわち、資産がいくらあっても、夫婦間の相続には遺産税は非課税、というルールを適用できます。

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