アメリカ発相続・節税・投資・不動産相談室

2007年11月29日

年末に思う

まだ年末というには早いかもしれないが、毎年この時期に、来年の
カレンダーやクリスマスカードを発送する。ラベルを貼りながら、
顔が浮かんでくる相手もいれば、どんな人だったか思い出せない人もいる。
どの人も皆、元気だろうか?と思う。仕事柄、高齢のお客様が多く、
もしかしたら今年、病気になった人もいるかもしれないと思う。
今年の春頃にある人のリビングトラストを作成した。その人には、
今まで何度もセミナーなどでリビングトラストの説明をしていたが、
先延ばしになっていた。ところが今年になって、末期の乳癌が見つかった
そうだ。そこで急いでトラストを、ということになり、トラストが完成
して手続きが終わった後、1週間もしないうちに還らぬ人となった。
私自身、自分のリビングトラストや医療委任状を作る決心をしたのは、
疲労で倒れた時だが、それでも忙しさにまぎれて先延ばしにしていて、
結局、日本に行く直前に、もし飛行機が落ちたら遺された子供達が
たいへんだ、ということであせって作ったような次第である。
人間、明日なにがあるかわからない。今年知り合った方々、今までの
お客様、仕事仲間、娘達、日本にいる両親や弟妹、そして全ての人に、
感謝の気持ちを送ります。

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2007年11月26日

時間のパワー

私の娘は今20歳と18歳で、アルバイトをし始めた16歳の時から
Roth IRAに定期的にお金を積み立てさせている。しかし、$2000
ほど貯まったところで、ストップしてしまった。大学に入ると、
ゼミやらサークルの活動やら、新しい洋服、外食、友人との旅行などで、
アルバイト収入から貯金をする余裕は無くなってしまったようだ。
それでも、18歳の時に$2000を投資して、その後全くお金を追加せず
そのままにしておいても、65歳までに$50万ドル以上に増える。
一方、投資があと10年遅れると、同じ$2000ドルは65歳までに
$10万にもならない。この違いは、非常に大きい。若いうちから
投資を始めることがいかに大切か、歳をとった者がいくら口を
すっぱくして言い聞かせても、若者には全くピンと来ないので、
実行しない。投資とか、お金のことについて、小学校のうちから
教えて欲しいと思う。

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2007年11月25日

アメリカ不動産市場の今後

先週、日本から来た銀行家のグループの依頼で、サブプライム問題と
米国富裕層への金融商品などの講演を行い、その後、ロサンゼルス
ダウンタウンの高層マンションを皆で見学するという機会があった。
日頃ダウンタウンへは用事がない限り行かないので、不動産を見る
機会もほとんどないが、昔商業施設だったビルの多くが居住施設に
姿を変えているのに驚いた。今回見学したのは、地上22階、広さ
が1400スクエアフィート、2寝室で売値が$108万ドル、そして
たいした公共施設もないのに管理費が$700というから驚いたが、
このご時世でもこの価格帯で、ダウンタウンのコンドミニアムの
販売は好調だという。買い手はほとんどが、ダウンタウンで働く
独身者だそうだ。1977年から2004年の間に生まれた「エコブーマー」
の人口は1億人以上でベビーブーマーの8300万人よりもはるかに
多く、これからの住宅市場の牽引役になると見られている。

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2007年11月21日

生命保険?掛け捨て型か貯蓄型か?

今日は年齢的に両極端の2組の方のご相談を受けた。最初は75歳のご婦人。
亡きご主人が遺してくれた遺産と年金で生活には困らないが、将来の
介護費用を用意していないので、今からその準備をしたい方。次に
お会いしたのは20代の若夫婦で、将来に備えた積立のご相談。
私は昔、生命保険は掛け金の安い掛け捨て保険にして、貯蓄は貯蓄で
別にする方が得だと教えられ、しばらくの間そう信じていた。しかし
ここ数年考えが変わってきた。貯蓄型の終身保険も、どんどん新しい
ものが開発されて、費用も昔より安くなって、消費者にとって有利に
なって来ている。今日相談にみえた75歳のご婦人も、今から介護保険に
入ると掛け金がとても高いが、もし積立式終身保険があったら、いざ
という時の緊急の出費をまかなうこともできる。幸いこのご婦人は
非常に健康なので、今からでもおそらく生命保険に加入することが
できる。いざという時の医療費や介護費用のために、死亡保険金を
とりくずすことができるという特約がついた保険があるので、そちら
に申請してみることになった。一方20代のご夫婦も、会社のペンション、
401K、IRAに積立ててさらに余裕があれば、絶対に積立式生命保険を
買うべきだと思う。生命保険でリタイアメントの準備をするのは、税金の
特典もあるし、いざという時の備えにもなるし、相続対策にも有効だ。

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2007年11月20日

26歳以下の相続人は子供として扱う

47歳で突然死された女性がいた。この人は相続プランは作っておらず、
離婚した前夫との間に2人の子供がいて、子供たちの年齢は22と17。
22歳の男の子は成年に達しているので、母親が残した遺産をそのまま相続
したが、17歳の方はまだ未成年なので亡くなった女性の弟が代理人になって
管理することになった。さて、22歳の息子は、相続したお金を2年以内に
全て使ってしまった。使途は、車、ゲーム、麻薬、そして旅行や洋服など、
しばらくの間アルバイトもしないで遊びまわったらしい。遺産相続や宝くじなど、
大きなお金を急に手にすると、失敗してしまう例が圧倒的に多い。特に、
若い人は賢く投資したり管理するということができない。そこで、相続人が
26歳以下の場合には、人生のなんらかの節目ごとに遺産の何割など、相続方法に
何らかの制限をつけるのがよい。なぜ26歳かというと、人間、26歳位までは
まだまだ子供と同じとみなしているから。26歳でなく、35歳でもいいと私は思う。
相続プランの相談に来たある高齢の女性は、息子が65歳になるまで1ドルも
相続できないようにというプランを作った。65歳は極端にしても、20代、30代
でお金を賢く扱える人はまずいない。

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2007年11月16日

知らないということはこわい

最近相談を受けたケースは、60代後半の投資家でアパートや
賃貸住宅を30戸以上所有しているが、相続プランもアセット
プロテクションも何もしていない。また、今までに課税資産
を減らすためにかなりの贈与をしているが、年間贈与額を超え
る贈与をしているのに全くIRSに申告していない。さらに、
離婚した前配偶者との間に4人の子供、その後再婚して離婚
した配偶者との間に2人の子供があり、そのどちらの前配偶者
とも共有名義の資産がかなりあって離婚後もそのままにして
ある。この人が万が一今日事故で亡くなったら、どろどろの
相続争いが起こり、裁判所とIRSを巻き込んで、最低でも
4?5年はかかるだろう。その間に得をするのは弁護士だけだ。
当の本人は、何もしないで亡くなってしまうが、あとに残された
者達は、おそらく、何もしないで逝ってしまった人を恨むことに
なるだろう。贈与税のことなど全く考えなかったそうだが、
知らないことは怖い。学校では教えてくれない。法律でも
税金でも健康のことでも、医者や弁護士の言いなりになるか、
自分でも多少の知識を持っているかで、人生大分違ってくる。

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2007年11月13日

家の差し押さえと個人破産

サブプライムローンは、最初の数年間が過ぎると急に返済額が上がる。
住宅価格が上がり続けているうちは、返済があがる直前に借り換えを
すれば、また何年かの間は低い返済額のローンを借りることができた。
あるいは、家を売って利益を出すこともできた。しかし住宅価格が
下落している今、返済額が上がるのでなんとかならないかという相談
を受けても、助けてあげる手段がないことが多い。借りている
ローンの残高が家の価値と比較して90%以上だったり、すでに
何回か返済期限に遅れたためにクレジットスコアがかなり悪くなって
しまっていたり、もしくは借り換えができても、新しいローンの
返済額はとても返済できそうにない金額だったりする。このような
場合で、売りに出しても売れない場合は、差し押さえになるか、
個人破産をするしかない。家の差し押さえ、個人破産、これらの
ことが、どれだけみじめで大変か、私は実際に経験がある。
誰にでもやり直しのチャンスをくれる国アメリカでも、破産のあと
クレジットスコアが人並みに戻るまでは、何をするにも大変で、
できることなら破産は避けるほうがいいと思う。

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2007年11月11日

遺産税、相続税をゼロにするトラスト

米国の連邦遺産税が課税されるかどうかの遺産の限度額は、2008年
まで200万ドル、2009年が350万ドル、2010年は限度なしで、2011年に
なると100万ドルに下がり、その後どうなるかまだ決まっていません。
世代が変るときに政府に多額の税金を納めることなく、遺産を先祖代々
に受け継がせたいという資産家は、イレボーカブル・トラストを
利用することにより、資産がいくらあっても、遺産税も相続税も
全く課税されないようにすることができます。この時の注意点は、
トラストへの財産の移行方法と、トラストの選び方です。

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2007年11月10日

アパートや株を売った時の節税

たとえば10年前に30万ドルで買った不動産を、今年100万ドル
で売ったら、単純計算で70万ドルに対して「キャピタルゲイン税」
がかかります。この税率は連邦が15%で、州の税金も別途かかります。
IRSの規定にそって「買い替え」をすれば税金の支払いを繰り延べ
できますが、いずれは支払わなければなりません。そこで、買い替え
せずに完全に売却し、しかも税金の支払いを法に遵守した方法で回避
したいという人は、信託とパートナーシップ、そして慈善団体への寄付
を組み合わせた方法があります。この方法は少々複雑ですが、正しく
行えば、売却益にかかる税金を完全に回避し、全額を自分で運用する
ことができ、不動産投資で資産を増やして来た投資家が、不動産を
現金資産に換金して引退したいという時に、大きな利用価値があります。
さらにこの方法をとると、残った資産は相続税なしで相続人に遺すことが
でき、さらに慈善団体にもお金を遺せますので、自分の「レガシー」
を遺すという点でも、非常に価値があります。

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2007年11月8日

米国市民権

米国市民になるべきか、ならざるべきか?これについて意見を
求められることが非常に多い。アメリカに住んでいる日本人に
とって、深刻な問題である。アメリカに移住していながら、
「いずれは祖国へ帰りたい」と考えている人が多いという点で
日本は他国に差をつけて飛びぬけているのではないかと思う。
しかし日本は二重国籍を許していないので、原則的には、
米国市民になったら日本国籍を放棄しなければならない。
米国市民になる利点は数々ある。引退後、もし日本に住む
のなら、アメリカのソーシャルセキュリティーを受け取る面で、
永住権では不便である。アメリカ国内に財産を持っていれば、
相続の際の夫婦間控除を使うには市民でなければならない、など。
若いときには、アメリカのパスポートを持つことが、日本人で
あることよりも誇らしいような気がしたものだ。しかし歳をとる
につれ、日本という祖国を持つことが誇らしく、自分がいかに
日本人であるかを思い知ることの多い今日このごろである。

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2007年11月6日

サブプライム問題に思う

サププライムローンは日本語では「低所得者向け住宅ローン」と訳されているが、
これを借りたのは必ずしも低所得者だけではない。所得や信用度がある程度ある
人でも、普通の融資基準では買えないような高価な家を買うために、もしくは、
不動産投資で儲ける人たちの電車に乗り遅れまいと、2軒目、3件目の投資
不動産を買うために、多くの人がサブプライムローンを利用したと思う。
不動産価格が下落し、ローンの借り換えも転売もできず、支払いに苦しむ
人達を見るにつけ、つくづく、「Leverageを利用する」ということと、身に
過ぎた投資をしてしまうということは紙一重で、素人にはなかなかその判断は
難しいなぁと思う。何かのプロジェクトにとりかかるとき、私の信条は、
「最悪の結果に備えつつ、最高の結果を目指す」であるが、自分は石橋を
たたいて渡るほうでもない。結構目先を考えずにアクションをとってしまう
方でもある。自分も過去に、過ぎた不動産投資で苦しだ経験があり、つくづく
過去の経験をよく学習して今後に生かしたいと思う今日この頃です。

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2007年11月4日

子供に財産を遺すのは良いか悪いか?

相続計画の相談に来る方々のほとんどは、子供になるべく相続税の
負担がないように財産を残したいと希望されますが、中には子供を
飛ばして孫に遺すという方や、子供にはいっさい遺さずに慈善団体に
寄付するという方もいます。有名人の子供達が、経済的に恵まれ
過ぎているがためにアルコールや薬物中毒になって行く姿を観ると、
若いうちからお金がありすぎるのはその子の為にならないことは
明白ではあります。私の身近で49歳で亡くなった男性がいますが、
遺産を相続した18歳の娘さんはほとんどのお金を1年以内に
豊胸手術や新車などで使ってしまいました。こういった事を防ぐために、
ある年代より若い相続人がいる場合には、一度に全ての財産を受け取ら
ないように相続計画を決めるとよいでしょう。毎月一定額でもよいし、
家を買う場合には頭金としていくらとか、卒業、就職、結婚、出産など
の節目ごとにでもいいのではないでしょうか。
生命保険の保険金の場合でも、トラストを利用することで、相続方法を
管理することができます。

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2007年11月3日

リビングトラストさえあったなら

数年前に起こった実例ですが、2人の子供を抱えて離婚したシングルマザーが、ある日突然勤務先で倒れたまま還らぬ人となりました。年齢は47歳でした。朝、母親が仕事に出かけるのを見送った2人の子供にとって、それが母親の生きている最期の姿となりました。子供たちは当時18歳と15歳、生まれ育った家に母親と一緒に住んでいたのですが、母親が亡くなったため、離婚後音信不通だった父親が一緒に住むことになりました。しかし父親には再婚相手がおり、その再婚相手の女性には4人の子供がいました。当時18歳の兄はその後家を出て友人とアパートを借り、妹は高校卒業と同時に州外の大学の寮に入りました。兄妹が母親と暮らしていた家には父親が新しい家族と入居、兄妹にとっては帰る家もなくなりました。不動産など本来なら兄妹への遺産となるべき財産が父親のものとなり、いずれは新しい妻のものになるでしょう。兄は生活の為に大学を辞めて働いていますし、妹もアルバイトをしながらの学生生活で、この若い二人の人生は、母親の死によって大きく変ってしまいました。

母親が生前に「リビングトラスト」を作っていれば、こんなことにはならなかったでしょう。リビングトラストによって相続人が2人の子供たちに指定されていれば、兄妹の人生はもう少し楽なものになったはずです。母親の急死はそれ自体大変な悲劇ですが、その後の兄妹の金銭的な苦労は避けることができたものでした。リビングトラストなどの相続計画は早く作っておいたほうがいいことはわかっていても、自分の死のことなど誰も普段は考えないし、日常の忙しさにまぎれてついつい後回しになってしまうものです。でも、人生明日何があるかわかりません。まだ考えていない方は、ぜひこの機会に考えてみてください。

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2007年11月1日

カップルが一緒に事故にあった時の相続

アメリカでは、同居していても結婚していないカップルが多くいます。
同姓同士のカップルも多いので、「ドメスティック・パートナー」と言って、
結婚はしていないけれども同居しており、医療保険などの面で夫婦と同じ
ような扱いを受けることができる制度があります。そこでよくある例ですが、
未婚のカップルで、2人とも離婚経験があり、それぞれ前の結婚で子供が
いるという場合に、相続計画を作るとき、自分が死んだときの遺産相続は
現在のパートナーにたとえば50%、自分の子供に50%、というように
したとします。さて自分の死亡時点ででもしパートナーが先に亡くなって
いたら、パートナーが相続するはずだった遺産はパートナーの子供達では
なくて、自分の子供達が相続することを希望される場合が多いので
相続計画はそのように作ります。しかし、もしこのカップルが一緒に
事故にあって相次いで亡くなった時に、自分(遺産を遺す方)の死亡時刻が
パートナーの死亡時刻より先だと判断されたら、50%はいったん死亡時刻の
遅かったパートナーが相続することになります。そうすると、このパートナー
の相続計画にそってこの遺産が分配されてしまいます。これを防ぐには、
「事故など同じ原因によって180日以内に相次いで死亡した場合には、
相続上は、相手が自分より先に死亡したとみなす」というような一文を、
トラストに書き加えます。これって、取り越し苦労?いえいえ、お金
の問題は必ず争いを引き起こします。生きているうちに、できる限り
こと細かく決めておくことです。

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